脇役とメガネ

東京で溺れています

正論と制論

 

この業界にいると、

 

変だ、おかしいとつついたり、

 

間違った情報を伝えた時に批判を食らったり、

 

揚げ足を取られまくったりする。

 

 

多分、正論が好きな人が多い。

 

いや、相手を制して論ずる「制論」が好きなのかもしれない。

 

プライドからくるものなのか、専門家としてのエゴからくるのかはわからない。

 

 

僕のプライドは富士山より高い自信がある。

もうそれはそれは実力も地位も肩書きも無いのに。

 

 

この間膝のサポーターを接客したとき。

 

 

お客様の膝の状態を伺ったら、

 

 

「前(まえ)十字靭帯が〜前(まえ)十字靭帯が」

 

と言っていた。

 

 

 

いや、前(ぜん)十字靭帯なんだけどな...笑

 

と思った。

 

 

 

選択肢があるとするなら、

 

 

①前(ぜん)十字靭帯ですよと訂正する

②スルーする

ACLと言う

knee in toe outして「俺の、俺の前(ぜん)十字靭帯がぁぁぁ…」とボケる

 

 

 

僕は②で対応しました。

 

 

その間もお客様は「まえじゅうじじんたい」とおっしゃられてました。

 

 

 

 

正直、正す必要はない。

 

別にお客様としてもまえだろうが、ぜんだろうがどうでもいい。

僕も前十字靭帯とわかったから別にいい。

 

正せば気分を害す。

当たり前だ。

 

 

 

そんな分かりきったことをなぜやる必要がある。

 

 

 

ただ、接客中は「ぜんじゅうじじんたい禁止」だったからかなり気を使う。

 

ポロっと言いそうにならないか心配だ。笑

 

「その靭帯がですね〜」

 

「前方に引き出されて〜(ヒントヒント!まえじゃないぜんだよ!」

 

「日常動作で膝崩れですか。それは全然大丈夫じゃないですね。(ぜんぜんぜんせから…)」

 

 

※無事お客様は目的に合ったサポーターを購入されました

 

 

 

僕らがいる界隈で「正論」は横行しているが、大抵はこの内容みたいなことだと思う。

 

 

言う必要は多分ない。

 

 

でも言いたくなる。

 

 

 

それは私情なのか専門家のプライドなのか。

 

 

 

僕も正論を言い過ぎるので注意しないといけない。